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ルールってなんだ?:米国のルールの作り方

最終更新: 2019年10月29日

ルールのつくり方は、国ごとに様々です。


今回は米国。米国ではしっかりとロビー活動の重要性が認識されており、自由にしてしまうと議員がさばききれない恐れがあるため、ロビイストは登録制です。

それゆえに、ロビー活動には透明性が求められています。


では、世界経済をリードする米国、どうやって法律が作られるのか見てみましょう。



米国ワシントンには、上院(100人)及び下院(435人)があります。

その国会議員の草案が、両議会で共に審議・承認され、大統領がサインして法律となる、というのが基本的な流れです。


私が考える特徴は、3つ。


1.結果的に提出された草案の5%程度しか成立しないほど、関門が多いため、「これなら通りそう!」という重要法案に別の議員の法案が相乗りしてくる。

2.大統領が拒否権を持つ等、パワーが強い。

3.業界団体が立案プロセスに呼ばれる場合が多い。


<詳細プロセス>


1.草案の作成。上院または下院議員が草案を起草したり、業界団体や一般市民が法案の作成を要請し、その起草を手伝う。

 ※法案提出は上院/下院議員のみ。起草者は、共同提出者となる賛同議員を集め、説得力を高める。


2.草案が上下両院、またはそのどちらかに提出され、法案となる。法案は採番され、法案名と提出者が連邦議会議事録に記載。


3.各議会の職員が、法案を適切な権限を有する委員会に付託。

  その委員会の委員長は、最もふさわしい小委員会に法案を付託。

 ※特筆点として、委員長と小委員長が大きな権限を持つ。この2人が法案に反対であれば、放置することで事実上の廃案になる。


4.小委員会は法案に関する公聴会を開催し、公共部門や民間の証人に証言させたり、意見書を受け付けることができる。証人は、行政府職員、専門家、業界団体・労働組合・学界・公益団体・経済界の関係当事者など。


  公聴会終了後、小委員会は会議を開いて法案の仕上げを行う。ここで修正案が提案・検討される。続いて、本委員会に賛成の報告を行うべきか採決を行う。反対多数で、法案は廃案となる。


5.本委員会でも、小委員会と同じ手続きが実施できる。

  委員会が法案に賛成した場合、下院または上院の本会議に法案が報告される。


6.法案が下院または上院の本会議まで進み、該当議会所属の全議員で審議される。

  結果は、1.さらに修正 2.委員会へ再び付託 3.採決が行われる のいずれか。


7.片方の議会で可決されると、法案は他方の議会に付託される。通常は、両院とも、再度、小委員会と委員会が公聴会を開催し、法案修正の機会がある。

  (実運用では、関連法案について、下院と上院の審議が、しばしば同時に行われる。)


8.同一の文面で下院と上院を通過した場合、法案は大統領に送付される。

  文面にずれがある場合、解消のため、上院議長と下院議長によって両院協議会が任命され、合意文面を模索する。

  合意に達したら、再度両院で採決される。合意に達しないと廃案となる。


9.大統領が署名して、法律となる。

  大統領は下記4つの選択肢がある。

  1.署名する。

  2.会期中に何の行動も取らない。→10日経過で法案は法律となる

  3.休会中に何の行動も取らない。→廃案

  4.拒否権を行使する。


  ※拒否権が発動された場合も、上院下院で再審議し、両議会で共に3分の2以上の賛成で法案を成立させられる。


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提案されただけで、審議されないまま葬り去られる法案が多いため、通りそうな法案にいかに規制を盛り込むか、という戦いの側面も強いようです。

国によって、違いがいろいろありますが、米国も特徴的な仕組みですね。民主主義への試みは、色々と興味が尽きません。