ルールってなんだ?:輸入ってどういう事?




モノを輸入する。これはどういう事でしょう。


消費者の立場で考えると、

「国内で買えない珍しいモノが買えるようになって嬉しい」

「モノが安く買えるようになって嬉しい」

という感じですね。


でも、労働者の立場で考えると、

「自分の仕事を、海外に取られてしまう!」

という事になるわけです。


さて、政策を作る政治家の立場で考えると、

「輸入すると自分の仕事を、海外に取られてしまう!」という声と、

「諸外国から求められる我が国への輸入に応えないと輸出も振興できない!」という事情の板挟みになります。


国内の雇用と景気は、政治家にとっての死活問題。

そのようなわけで、特にグローバル化が進む近年、各国で、国内産業や雇用を守るために、国が次のようなルールを設定する例が目立ってきています。


1.関税の引き上げ

2.政府調達における国内製品の優遇

3.強制規格の導入


3.の例としては

中国に輸出されるIT製品は、ソースコードなどの設計情報を中国政府に開示しなければならない、という独自ルールが有名ですね。


さて、このような保護一点張りのルールも、貿易相手のある話なので、何でも自由に設定できる訳ではありません。


そこで、下記のような名目で設定されることになります。


(1)『アンチダンピング』・・・海外企業が大資本にものを言わせて不当に安い価格で輸出する場合、国内産業を守るために関税を課す

(2)『相殺関税』・・・相手国で補助金を活用して作られた商品から、自国産業が損害を受けるのを防ぐため、補助金相当額を相殺するため割増の関税を課す

(3)『セーフガード』・・・輸入品が自国の強豪産業に重大な被害を及ぼす恐れがある場合、輸入制限や禁止措置を緊急的にとること


(1)のアンチダンピングでは、フランスのいわゆる「反アマゾン法」が有名です。


インターネットによる書籍販売に関して、配送無料サービスを禁止する法案です。

「Amazonの送料無料は大資本にものを言わせた不当廉売だ。大資本はシェアを取り、国内小売を撤退させた後に値上げを行う。国内の本の文化を守るため、アンチダンピングを適用する。」という理屈ですね。


(2)の相殺関税では、韓国ハイニックス社のDRAMの件があります。


韓国政府が補助金を出して作ったメモリと、日本で補助金を受けずに作ったメモリが同じ条件で市場で売られてしまうと、補助金の分だけ日本のメモリが魅力的に見えなくなり、正当な競争にならなくなる、という理屈です。


(3)のセーフガードは「国内の販売が苦しいから助けて!」と政府に申し立てることで発効します。


「1本50円で売れていたネギが、外国産の20円のネギに駆逐されてしまう!このままでは国内でネギは廃業するしかない!」

というときに、最長4年で国内産業を保護するために発効されます。


でもそれって、乱発できるんじゃ?そういう事態にならないよう、時限的処置として、その商品のために上げた関税分を別の商品で下げるのが通例となっています。セーフガードは、関税の徴収を目的とはしないから許してね、という事ですね。




一般論として、景気が悪くなると政治家は、外に敵を作り、輸入を問題視します。

「景気が悪いのは、外国のせいだ!」と、貿易赤字をスケープゴートにして支持を集める。

そして、通商のルール変更を言い出す・・・という流れが定期的に起きていますよね。


本当はこれで未来はある程度読めるし、このテンプレ化している歴史から市民が学ばねばならないのですが。。


経産省資料によると、世界的には、2日に1件以上のアンチダンピングが調査開始されているそうです。輸出を奨励し、輸入を抑制するという政策の流れの中、企業も、決められたルールに粛々と従うだけではなく、ルールを作ったり駆使することで、国際ビジネスを戦いぬく必要がありますね。


我々オシンテックも、それを後押しできるよう頑張ります!




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